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ワイン

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さて、今日はワインについて少し書きたい。

僕が、最初にワインを飲んだのは、高校2年の時、みんなで飲み会をやってそのままうちになだれこんだ時だ。あれは、忘れもしない赤玉。次の日みんな学校に行けず、寝込んでいた。
それ以降、ビールが好きだった僕がワインを飲みだしたのは、旅日記にも出てくる、タイで出逢ったアネキとの出逢いだ。アネキがワインが好きで、アネキの家で飲むときは、僕がワインをいつも2,3本買って持って行っていた。
3000円程度のを選ぶのだが、専門店に行ってもどれを選んで良いのかわからない。

フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、アメリカ、オーストラリア、チリ、アルゼンチン。なにが違って値段が違うのか?場所によって味が違うのか?同じ国のなら味は似ているのか?などチンプンカンプンだった。
ただ、お金を払って買うのだ。なるべく美味しいやつが欲しい。

「ん?ジュブレシャンベルタン?聞いたことあるぞ!値段的にも格好つくし、これでいいかっ!」


てなもんで選んでいたのだが、やはりなにか悔しい。納得して味わえないのだ。
僕は、ワインを勉強し始めた。

まずは、フランスワインから入った。
ボルドーとブルゴーニュぐらいは聞いたことがあった。まずは、この2つの違いから勉強した。ぶどうの品種、格付けのされかた、歴史。
ぶどうの種類だが、ボルドーでは、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルローなどが使われ、それを醸造家が割り合いを試行錯誤して混ぜ合わせる。この醸造は各シャトー(フランス語で城の意)で行われる。シャトーマルゴーなどのあのシャトーだ。

一方、ブルゴーニュはピノノワールという種類のものだけを使う。ウイスキーで言えばシングルモルト。

「え?それじゃ、どこのワインも同じ味になっちゃうよ?」

と思うだろうが、そこがブルゴーニュの偉大なところである!!
ブルゴーニュ地方は入り組んだ地層からなる痩せた大地で、根が水分を求めて長いものでは20Mも地中深く根を伸ばす。
その間に、根は様々の地層を通過する。この通過した地層の質によって味が決定されるのである。この質の違いをテロワールといい、ワインに深みを与えている。有名なものでは、世界最高峰のロマネコンティ。手前の畑は、ロマネサンヴィヴァン、奥はリシュブールという銘柄であるがどれも値段は異なる。ボルドーは各シャトーによってブランド化されているが、ブルゴーニュは畑によって価値が違うのである。

ワインの価値は、何で決まるのかというと、格付けである。ボルドーのワインは第一級から第5級までのシャトーと格付け外のもの、そして日常消費ワインなどに分類される。ブルゴーニュも特級、第1級などに分けられるのだが、この格付けは1855年のフランス万博の時に作られたものであり、今となっては第2級であっても1級に劣らないものもある。しかし、第1級が今でも高い値段で取引されているのは、各シャトーがその伝統を引き継ぎ、ハイクオリティーを保っているからである。


さてさて、長い説明になってしまったが、書けと言われればいくらでも書けてしまうので、堅い話は、置いておこう。

去年、僕はフランスワインを中心に100種類近くのワインを飲んだ。金の無い僕が、すべてをボトルで飲めるわけも無く、ほとんどは、グラス売りのワインバー。もしくは、大手デパートのワイン売り場での試飲。これは、新宿や渋谷に用があるごとに顔をだし、だいぶ助けられた。

僕の行っていた青山のワインバーでは、約400種類のワインを置いていた。
初めて飲むものばかりで、うまいかまずいか飲んでみるまで分からないのだから、グラス1杯で十分である。いろいろ飲んでいるうちに、好きなぶどうの種類、産地などが見えてきた。しかし、喜んだのも束の間だったのが、ワインはぶどうのできによって味を大きく変える。

「あっ!このワインうまい!」

って覚えても違う年のを飲んだら、

「あれ?」

なんてこともしばしばだ。1級品のワイン、できの良い年はうまくて当たり前だ。できの悪い年のものも飲んでみてこそ伝統が味わえる。悪い年には、作り手が苦労して作り出した様子が想像できる。ワインは味覚、嗅覚、視覚だけでなく想像力によって味わい方が異なる。う~~ん、奥が深い。。。

僕は、まだフランスワインの枠を出れていない。イタリア、ドイツ、スペインのものも時々は浮気しているのだが、まだまだ本腰は入れられなそうだ。

1人で、テイスティングしている時、僕は食べ物はとらない。

日本酒、焼酎には肴を欠かさない僕だが、ワインに関しては、別である。
フランスワインは、味が繊細で食べ物との相性が非常に難しく、ワインの味を変えてしまいかねない。だから、みんなでワイワイ食べながらやるなら、僕はイタリアワインや南米のものをお勧めする。

フランスが日本への貿易対策として関税をかけたことにより、バーター的に日本に輸入されることになったワインだが、数十年の歴史を持って、ようやく日本もワイン文化を受け入れる準備ができたのかもしれない。味噌汁とごはんから、パンとバターの朝食に変わった。寿司屋にワインが置いてあるのを、バカにする人もいるが、繊細な舌を持った日本人だからこそ、あたらしいワインとの付き合い方を発見できるのだと思う。

写真のワインは、ぺトリュスの醸造家、クリスチャン・ムエックスが日本のエノテカのためにボトリングしたもので、メルロー種が多く、僕の好きなもののひとつである。これの2000年物は絶品だった!


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まずい寿司屋に金を落とす。

最近、親友と近所の寿司屋に入った。

店の奥行きは深く、カウンターに10人、テーブルが4つ、座敷が2つある。なかなかの広さだ。
客は、カウンターに3人ほど。とり貝を肴に飲んでいた。
ビールを飲んで待っていると、特上を勧める大将。
ぼくらは、1人前づつ頼んだ。

赤身、イカ、はまち、こはだ、ホタテ、などが続く。僕と友人は、黙々と食べるだけ。。。
トロは、筋っぽく酸化しかかっていて微妙な中トロ。。。
食べ終わると、

「おし!出よう!」

となった。
勘定の前に、厠へ行った。奥に向かい、途中座敷が目に入った。
電気は消えていて暗く、イスや机が置いてある。
当時バブルの頃は賑わったのかもしれないが、今では物置の様になっていた。
戻ると、大将がほかのお客と話していた。

「寿司は心だ。。。」

大将が洩らした。
とても哀愁漂う職人の姿だった。

店を出ると、

「あの特上は、ないよな~。」

と洩らす僕ら。

僕らは、この深夜サウナに行った。
身体を蒸しあげ水風呂につかる。

「うい~~。。」

再び、中に入ると泥酔するように、うなだれているオヤジがいる。

「ん?」

よくよく見ると、さっきの大将だった。

「やあ、さっきの兄ちゃんたちか~。」

「また来てくれよなぁ。。。」

弱弱しい声で言うと猫背な背中を見せ、出ていった。

良いネタが仕入れられれば、腕もふるえるだろう。
しかし、昨日今日まで盛況だった店ではない。ここ何年かこの調子なのだろう。
時代の流行で、回転寿司が強い今、場末の寿司屋は厳しい状況に置かれている。
どうにもならない毎日の中で握る寿司。

「寿司は心だ。」

と洩らした言葉が蘇った、漢の背中だった。
学ばせてもらった。。。

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