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武蔵屋(横浜 野毛)

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今日は横浜、野毛にやってきた。
ついに念願の武蔵屋である。
平日のこの時間にここを訪れる機会はなかなかない。

桜木町から歩くこと5分。
ワクワク気分で目的地に着いたのだが、それらしきお店は見当たらない。
あたりを歩き回ることしばし、1軒の民家からサラリーマンの4人組がでてきた。
ここか~!!
写真をみてもらえばおわかり頂けるだろう。暖簾も看板もない民家である。
すりガラスで中はわからない。時間は7時。はたして座れるだろうか?
まあ、今4人出てきたんだから座れるだろうが、やはりカウンターに座りたい。

「ガラガラガラッ。。。」

うわ~いいなぁ。。。
右にカウンター、左にテーブル、奥に小上がり。
すべてがひとつになっている。
この空間のひとつに自分が加わることに躊躇してしまいそうだ。

「武蔵屋」は、今の女将さん姉妹の父親である先代が大正8(1919)年に関内で創業した酒屋にはじまり、昭和21(1946)年にこの地に移ってきて居酒屋を始めたのだそうだ。

カウンターには古びた椅子が5つ。先客が両端に2人。
僕は真ん中に腰を降ろすことができた。
左のご老人は、ここの名物「鱈豆腐」をハフハフ摘みながら女将さんと話している。
右のサラリーマンは大瓶を傾け自分を労っている。
何年も変わらぬ風景が今日もここには流れている。

「お酒にしますか?」
女将さんの孫ほどに若い女性が注文を取る。
「はい。お酒ください。」

ここは、始めにビールかお酒か尋ねられる。
お酒はコップに3杯までと決められている。
1杯目に出てくる「おから」と「たまねぎの酢漬け」、2杯目に出てくる「納豆」と「鱈豆腐」
3杯目にでてくる「お新香」を平らげたら腰をあげなくてはならない。
小1時間ほどでさっと飲んで店をあとにするのが、通称「三杯屋」と呼ばれる所以である。

60年ほども使われているカウンターをしみじみと眺めていると箸とコップ、続いて「おから」と「たまねぎの酢漬け」が運ばれてきた。そして、女将さんが鉄瓶を持って歩み寄る。

「ちょぽちょぽちょぽちょぽ~~。。。」

そして口切り一杯でぴたっと止める。
う~ん、正に職人技である。
80歳を越えた今もその腕に衰えなし。

上燗にされた「桜正宗」はほんのりあまく香りふくよか。

うまい燗酒は冷よりも早く空いてしまう。
コップを持ち上げお姉さんに目配せ。
すると今度は若いお姉さんが注いでくれた。
女将さんよりもコップから距離をとり、その落差30CM。
そしてぴたっと寸止め。こちらもみごと。

2杯目に出てくる「納豆」はあらかじめちょうど良く味がついており燗酒との相性は抜群。
というよりここの燗された桜正宗との相性が抜群なのである。
他でやってもこうはなるまい。

客が来てからつくる「鱈豆腐」は熱々で、程よい柚子の香りがこれまた燗酒にぴったり。

あっという間の3杯目!!
今度はまたもや女将さん。ぴたっ!
最後は「お新香」で〆られる。
ようは女将さんから見ても客がなにを食ってるかでお酒の杯数がわかるのである。

う~ん、やはり3杯じゃ足りないな~。。。この空間にもっと居たいよ。
この気持ちが毎日常連を通わせる魅力なのだろう。
女将さんと若い子が楽しそうに洗い物をしながら話しているのも見ていて微笑ましい。
「武蔵屋」にしかない「古き良き」がたしかにここにある。

他の人のブログに文句をつけるわけではないのだが、ここも「伊勢藤」同様、店内や料理の写真は不要だ。
ここの「良さ」はカメラには写らない。

行けば分かるさ!

是非ご自分の目でご覧頂きたい。


お酒3杯 料理5品で2000円
京浜東北線「桜木町」駅から徒歩5分    045-231-0646
横浜市中区野毛町3-133
17:00-21:00(20:30LO)、土日祝休

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タンゴでサルー!!

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ブエノスに来たら「タンゴ」を見なきゃ!!

タンゴはタンゴの盛んな地区のシアターで見ることができる。
昼のうちに予約を取って開演時間に再び赴くのだ。

シアターはちょうど良い大きさで小さな映画館くらい。。。
入ると4人掛けのテーブルがステージから後ろに広がっている。
僕のチケットは2000円くらいの一番安いやつ。
案の定、通された席は一番遠いテーブルだった。

う~ん、見えないことはないがやっぱり演者との距離が遠いな~。。。
と横を見ると2階に通じる階段を見つけた。
たぶん2階の席の方が高いんだろうけど行っちゃえ!

階段を登ると1階を覆うようにせり出た造りで演者との距離もグっと近い。
「よっしゃ~♪」と思った瞬間、店員に声を掛けられた。ドキリッ!!
やっぱダメか~。。。
とあきらめかけると「シャンパンでも飲みながら楽しみなよ!」と粋な計らい。

よくよく回りを見るとみんなシャンパングラスを手にご鑑賞!
そして、1曲踊り終えるごとにみんなは持ってるグラスをステージに突き出し
「サルーッ!!」と叫ぶ。

そして、飲み干す。
つまり、サルーとは乾杯の意味であり、踊り手や演奏者に対しての拍手の代わりなのだ!
これがまた、ムチャクチャかっこいい!
僕も調子に乗り「サルーッ!!」を連発!
だっていっくら飲んだってタダだもんね~♪

いや~楽しかった~。。。
タンゴなんて柄じゃないと思ってたけど、ブエノスの町に来てから目にする文化にすっかり魅了されてしまった。
帰国してからもバンドネオン奏者「小松亮太」のライブにも足を運んだ。
ライブの最中僕の思いはブエノスへ。。。

酒もそうだけど音楽も思い馳せるところへと連れて行ってくれる。
5感で感じるものってその人の記憶に包み込まれるんだよね。

今でもシャンパンを飲むとこの時の「サルー!」を思い出すと同時に、酔いつぶれてシアターの前の広場で寝ちまったのを思い出す。

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太陽の国 アルゼンチン

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アルゼンチンで初めてワインを飲んだとき「太陽」の味がした。

国旗の中央にも太陽。1ペソ硬貨にも太陽。
マラドーナの笑顔も太陽に見えるのは僕だけであろうか。
まさに「太陽の国」 アルゼンチン。

タンゴで有名なブエノスアイレスで飲んだ白ワインは忘れられない味となった。

ここは、町の安酒場。日本で言えば居酒屋だ。
夕方になると、腹を膨らましたおやじどもが1人、また1人と入ってくる。
そして、他の客に軽く目配せ。
これがいかにも常連ぽくてカッコイイ!!
毎夕これが繰り返されているのが容易に想像できる。

そして、ほとんどの人がワインを注文。
上の写真に写ってるやつだ。日本で言えば「大関」「白鶴」の様なものだろう。

1本300円ほどの白ワイン。
赤やビールを飲んでる客はほとんどいない。
そして、アルゼンチンではお馴染みのアサード(骨付きステーキ)を摘む。
要は写真のようなスタイルで飲み通す。
そして、メインの摘みはもちろん「サッカー」!!

グラスにワインを注いでおき、テレビに集中。
スローインやファールなどでプレーが途切れると、おっきなリアクションで
「なんで、そうなるんだよ!?」みたいなことを口々に叫び、一口グビリ♪

このあたりのみんなが応援しているチーム「ボカ」が点を入れた時には店中フィーバー!
若いぜ!おやじ!
だけど、これがアルゼンチンなんだよな~。。。

仕事が終わればいつもの店でいつもの酒でいつもの仲間と騒ぐ。
結局どこの国でも酒場は一緒だ。

店の外に目をやれば優しい夕日が街を照らし、若い男女は額をくっつけ愛を語り合う。
気付けばどこからともなくバンドネオンの音が流れ、おっちゃんおばちゃんがタンゴを踊る。。。

いいな~ブエノスアイレス。。。

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アクセスカウンター

今までこのブログにはカウンターがなかった。
仲間内だけ読んでくれてればそれでいいや!と思っていたから。
でも知りたくなった。
いったい1日に何人の人が訪れてくれているのか?

コメント、トラバ等足跡を残してくれる人の割合からこんなにも期待してなかったのだが、きのうは66人!今日はなんと109人!
僕にとっては大変驚愕の数字である。

ブログって考えてみりゃすごいもんだよな~。。。
その人の主観で店の情報なんかが形創られ、見ず知らずの人へと流れていくのだから。
客商売とは言え、えらい時代が来たもんだ!

文には「人となり」が確かにでると思う。
文を読んだからこそ、この人がこう感じたのであればそうなのだろう。と捉えることもできる。
僕の文章は、お店の紹介と言うよりは、かなり僕節な主観的なものが多い。

これからも賛同して頂ける方のご愛読をよろしくお願い致します。
そして、載せさせて頂いてるお店の方々。
何卒、暖かい目でお見守りくださいませ。  酒天童子

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CALERA(カレラ) 飲みくらべ

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さて、今となっては潰れてしまった、青山のワインバー デックファイブ であるが、僕はここで覚えたワインがたくさんある。
ここには、常時ブドウの金バッヂをつけたソムリエが3,4人接客していて、レストランほど気取らない感覚で気軽に声を掛けれたのが嬉しかった。

当時ワインを独学中(なんでワインは、こんなに値段にバラつきがあるんだ!というのが起源)だった僕は、ボトルでは、買えない高価なワインをここで舐めながら味を覚えた。
マーセット、ラフルールぺトリュス、オルネライア。。。
その中でも、やはり、カレラの飲み比べフェスタが忘れられない。
カレラはカリフォルニアのワインであるが、なんと、あのロマネコンティと酷似するといわれるワインなのだ。

なぜかというと、ロマネコンティのブドウ品種、ピノノワールは、植えられた土地によって味を大きく変える品種である。そこで、カレラのオーナーは、ロマネコンティの畑に酷似した地層を、衛星を使って探し出し、ここカリフォルニアに根付かせたのである。しかもここに植えたピノノワールはロマネコンティの畑から持ち込んだものだった。

こうして、できたカレラは非常に高価な値段で取り引きされ、僕ら庶民には、高嶺の花である。

カレラは「セレック」「ジェンセン」「リード」「ミルズ」の4種からなる。
それぞれ、畑が違い、微妙な特徴の違いを持っている。

それが、このときは、カレラ4種類全セットで、3000円だったのだ。
これは、ものすごく安い。
なにより、全4種類を飲み比べられることに、今回の価値は高いのだ。

先着20名。
僕は、開店直後に行き、無事に席につけた。
すでに、抜栓されていたが、注ぐソムリエも若干緊張気味である。

僕は、ジェンセン、セレック、リード、ミルズの順にテイスティングした。

端的に言うと、セレックが一番うまかった。
重厚なブドウの丸さと程よい酸味が、樽の匂いに落ち着いている。

この時飲んだのは、2000年のカレラだった。
紀元前からあったワイン造り。
人々の暮らしと共にあり、脈々と今に伝えられている。

世界の95%のワインは新酒で飲むのが旨いとされ、年代モノの寝かせたものを飲める人などほんの一握りだが、空気に触れた時間や、樽、瓶の中で寝かされた時間によってまったく違う味になるのもワインの1つの魅力だ。

最近は、専ら日本酒で飲むことも少なくなったワインだが、久しぶりにゆっくり味わいたくなった。
春風が運ぶ匂いと太陽を感じながら軽く冷やした白を飲みたい。
シチリアあたりのがいいな~。。。

写真は、永年ミラノに暮らしている親友が帰国した際に飲もうと2年前に買った僕らのバースイヤーワインである。本当は長期熟成に耐えうるヴァン ド ガルドから選びたかったのだが、予算の都合もありラトゥールのセカンドとなった。うまい、まずい、うんぬんよりも僕らと同じだけ歳をとったワインの味がどんなものなのか楽しみである。

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もつ焼き 丸新 (まるしん) 北浦和

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今日はいつもとってもお世話になっている友達のご両親に北浦和でおすすめの
「もつ焼き屋」に連れて行ってもらった。
北浦和に来る時に、「京浜東北線」の路線図を見たのだが、

「居酒屋を中心に結んでんじゃないの、この路線!?」

と言いたくなるラインナップである。
「桜木町」や「横浜」に始まり、「浜松町」「新橋」「神田」「上野」「鶯谷」「東十条」「赤羽」など。
飲兵衛の人はこの駅名だけで自分のよく通う店がいくつもでてくるはずだ。

今日のお店は、みなさんあまり馴染みのない「北浦和」であるが、地元で小さいときから育った大先輩に連れて行ってもらった「丸新」はおすすめの1店に十分値するお店だった。
開店は17時ということだが、17時10分にはカウンターは一杯になってしまうのだとか。
10席ほどのカウンターとテーブルが2つ、3つ。そして15人ほど入れる2階の座敷。

僕らはこの日大人数だったので2階にお邪魔することとなった。
店は見たところ築30年以上の味のある佇まいだ。
カウンターに座って焼き方の親父さんに聞いたわけではないので今日の記事はすべて推測と聞いた話になってしまうのだが。。。

注文は常連のお父さんにお任せした。
そしてここ一押しの「レバテキ」を見て!!(思わず坐唯杏の かつおのたたき を思い出してしまった。)
中はしっとり、外はぱりっと香ばしい。
これを彩りも抜群のからしをつけて頂く。
う~ん。。。舌の上でしっとりした食感が気持ちよく、同時にからしの辛味が鼻に抜け、相乗的にまいう~なり!
そして、「たれ」が絶妙に甘く旨い!

う~ん、文句なく今までで№1レバテキ!
この味わいを燗酒で丸くころがす。。。
たまんないっす。。。

その他も、「軟骨のたたき」「タン刺し」「串類」もすべて絶品。
そしてお酒のラインナップも「浦霞」などの銘酒が数種類あった。
僕は、もつ焼きなどの「雑うまい系」なとこでは銘酒にこだわらないので良くメニューも見なかったのだが。。。
大抵ウーロンハイか銘柄の分からない燗酒をひっかける。
だって煙に燻されて育ったお店の雰囲気を摘みに飲むんだったら銘酒にこだわる必要ないじゃない。

「お店を育てた常連の先輩方と同じものを飲み食いするのが、その店を味わうということではないか!」

というのが、僕の持論である。
しかし「川上」は許せちゃうんだから酒に任せた変動性な持論だ。
いいんだよ!「川上」は親父さんの方針で、「燗はしない!」などのこだわりあるお店なんだから。
あそこは雑な店じゃない。しっとり上品な焼き鳥です!

1つ心残りなのは、カウンターで飲めなかったことだ。
開店と同時に常連で一杯になり、狭いカウンターに身を寄せ合って串を頬張る。
そして、年配の方がどんな話を摘みに酔っていくのかをじっくり味わいたかった。
見ただけでそれが「うまい!」と容易に言わせるであろう雰囲気が立ち込めていたからだ。
この店の記事は、北浦和を再訪した時にまた更新させて頂きたい。

京浜東北線「北浦和」駅より徒歩3分
埼玉県さいたま市浦和区北浦和1-2-3     048-831-3473

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タイ米焼酎「あいやら」

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今日から4月が始まった。
同時に春も始まったかのように今日はぽかぽか。
明日の花見を楽しみにしてるのだが、天気は下り坂。。。

とうことで、昼下がりにひとりで杯片手に桜を見に行った。
僕の家の近所の野川沿いには桜が咲き誇り家族連れ、老夫婦等たくさんの人が散歩していた。

僕は先日タイに行ってきた。
そこで出国間際にタイの空港で見つけたこのお酒。
名前は「あいやら」。。。
「タイ米焼酎」と書かれた文字に思わず食いついた。
僕らもなじみのある沖縄の泡盛もタイより伝わった。
500年前のアユタヤ王朝時代の製法で厳選されたタイ米と良質の地下水から作られた焼酎だ。

酒度は28度と少々高めだが、味はほのかに甘くとっても丸い。
これを僕愛用のぐい飲みで頂く。
このぐい飲み。じつに丁度良い大きさなのだ。
日本には、ちょっとない大きさ。普通のぐい飲みより大きく、ロックグラスより小ぶり。
焼酎を飲むには、正に最適な大きさなのである。

このぐい飲みを家に持ち帰るのには苦労した。
実は、このぐい飲みはインドの土でできている。
そして値段はつけられない。。。
というのも、この陶器はインドの紅茶「チャイ」を入れて6円ほどで電車の中で買ったものであり、普通の人にとっては使い捨てだ。
だが、僕はこの大きさを手にした瞬間、今までにない丁度良い大きさに持ち帰ることを決意!
持っているどの荷物よりも気遣い我家に到着したのである。

タイで作られた焼酎をインドの土の器で飲む。
世界に思い馳せながら日本の代表、桜を楽しむのもおつなものである。

優しい光に、優しい匂い。。。
春の陽気に包まれた人々は皆幸せそうだった。。。
それを見ている僕もまた幸せだった。。。
春よ、ありがとう。。。

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