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もつ焼き・やきとん 埼玉屋 (東十条)

「赤羽」を後にした僕は、「東十条」にやってきた。
お目当ては噂に高い もつ焼き屋「埼玉屋」である。

16:00開店というこのお店。開店前には行列ができるとのこと。
今は15:45。さて、どんな塩梅だろうか。

路地を曲がると見えてきました、行列が!
すでに20人近くのオヤジ勢が列をつくっている。しかし、よくよく見れば僕の前に一人。また先頭の方にも3人組のオナゴがいます。
う~~ん、さすが有名店!

僕の後ろにも次々と並び、気がつけば40人ほどの列が完成。
店は16:00丁度に開けられ、暖簾を持った息子さんが出てきました。

流れ込むように店に吸い込まれていくお客達。
コの字型カウンターは左右均等に奥から人で埋まっていく。

僕の5人くらい前まで来て気がついた。
おいおいっ!僕は果たして入れるのか?
けっこうギリギリなんですけど。。。

いや~今日はなにやらツいています。
コの字の丁度真ん中の最後の一席に着くことができました。

その後、1人と言うお客さんが2人ほどカウンターの隙間に納まり20人弱となりました。
あとのお客さんは問答無用でまずはテーブル席。そしてお2階へ!

その時オヤジさんから驚愕の一言が。。。
「おい!今日もう暖簾仕舞っちゃえ!」

ええっ!?
まだ16:06分なんですけど。。。
そして、息子さんが暖簾を中に仕舞うともう一言。

「シャッターももう閉めちまえ!」
うひゃ~~っ!すでに貸切状態!?

Dsc03003

その後何人か半分開いてるシャッターから入ってきましたが、オヤジさんにはこう言われます。

「ごめん。もう今日うちは売るものないから。」
かっこいい。。。

なんたることざましょ。しかも決して嫌な言い方じゃないんです。
この一連の言動に思わず笑っちゃう店内のお客さんたち。
入れなかった人には可哀想だが、カウンターのお客さんには妙な連帯感が生まれています。なぜかこれから共にどこかへと赴く仲間のような。。。
そして、この連帯感は心地良く最後まで続いたのです。僕らはすでにオヤジさんのワールドに引きずり込まれていました。

厨房からは奥さんがここの名物「クレソンのサラダ」をおぼんに携えて客に配っていきます。これはお通しではないのですが、ほとんどの客は手を伸ばして受け取っていきます。
僕は一人だったので遠慮しておきました。

そして、次はカウンターの端から順に飲み物の注文を取ります。
ここの名物「ホッピー」は焼酎をシャーベット状に凍らした特製の生ホッピー。
客はほとんどが、レモンハイかホッピー!
僕はもちろん「ホッピーください!」

気付くと不思議と自然に隣のお姉ちゃんやおいちゃんと乾杯していました。
う~~む、なんなんだこの空気は。。

そこへオヤジさんが竹ざるにネタを並べ始めました。
「まずは白レバーね!」
白レバーとは、暴食して脂肪肝になったレバーのこと。
なんとも耳の痛い話で同情の念すら湧き上がってくるが、目の前の竹ざるに盛られた白レバー串の山は、まさに宝石の山。
なんとも言えない艶かしい輝きを放っている。

「みんな、レアでいいかな?」
とのオヤジさんの問いかけに
「いいとも~!」
とは言わないがもちろん文句を言うヤツは一人もいない。
親指と人差し指で摘んだ塩をさっとぶっかけ、表面が白くなると客の皿に置いていく。
1本からの注文は受けていないので、2人連れは1本づつ分けて食べれるが、一人客は2本食べるか、もしくはそのネタは食べないかだ。

強制ではないので、焼かれた串をオヤジさんが順番に置いていく時に、「それはいいです。」と断ればよい。まずはカウンター客に行き渡らせて、そのあとテーブルや2階席の分を焼くのだ。カウンター客は本当に食べたいネタだけを吟味すればよいのだ。
とは言え、「もう売るものはないから」と後から来る客を帰してまで、オヤジさんの勧めてくれるネタだ。断る理由はどこにも見あたらない。

この「白レバー」は超レア焼きなのでオヤジさんのほうでも気を遣い
「焼き加減大丈夫?」とカウンター客に問いかけてくれる。
大丈夫も何もこんなにうまいレバー初めて食ったよ!
というのは僕だけでなく、きっとみんなの意見。
隣のお姉ちゃんやそのとなりのおいちゃんと思わず顔を見合わせました。

隣のお姉ちゃんは、女性一人なので気になっていたのだが、話してみると前回友達と2人で来て食べれなかったこのレバーを食べるために今日は一人で来たのだそう。
「もう今日の目標は果たせましたね。」と問うとなんとも満足そうな顔で頷いたのが忘れられない。

続いて焼かれ始めたのは「あぶら」。
「これはリブロースだよ!」とオヤジさん。
霜降りのようにサシの入った肉を秘伝のタレ壷に「どぽっ。。」っとつけて焼いていく。
「じゅわ~~~っっっ。。。」
脂とタレの絡み合うなんとも言えない甘い香りが店内に広がる。
うわ~~~っ、早くそれを食べさせてくれ~!
そして、ホッピーで洗い流させてくれ~!!
と待つことしばし。。
一切れが大きく、頬張るように口へと運んだ。
うぅ~~~っ!!溶ける!!溶けるよ~~!!なんなの、この脂とタレの相性の良さは~!?
シャリッシャリのシャーベットが浮かぶホッピーがゴッキュゴキュ進む。
すでに最初の2種で度肝抜かれたな~。
文句なし!すでに僕の中で都内最高のもつ焼き屋に認定されました!!

いやいや、格付けは済んでもまだオヤジさんの手は止まりませんよ。
「次は上シロいくよ~~!!」
塩で焼かれたシロ(腸)は、ふっくら焼きあがっているのが見ただけで解る。
これも一切れが大きくてうれしいな!とかぶりつく。
も~~なんなの!この弾力!!
噛むほどに旨みが染み出してくる。
噛み切れそうで噛み切れない。飲みたくないんだけど飲まれていってしまう。
そんなもどかしさが憎い上シロ!

みんながうまさに顔がほころんでいる。
こんな光景見たことないな~。。。

そしてオヤジさんのトークがまた面白いんだわ!
完全に店全体はオヤジさんワールドに包まれている。
この「店全体で飲んでいる!」感覚がなんとも心地良いな~。。

「飲みに来る。」と言うよりは「味わいに来る。」と言った方が良いかもしれない。
僕は、次の「ねぎま」の焼かれている間に店を後にしたので、この後のことはわからないが、18:00閉店ということであると、誰かとじっくり飲みに来る。という用途にはむかないなと思いました。
その分、一人で初めて行ってもオヤジさんが優しく包んでくれます。
じっくり行くなら平日の方が良いでしょう。
僕もまた再訪したいと心から思いました。だってこれを書いている今もあの「あぶら」が食べたくてしょうがないんだもの。

その名は「埼玉屋」。
今までのもつ焼きへの考えが変わるお店です!


串は1本140円
ホッピー、酎ハイ380円

「東十条」駅から徒歩5分
東京都北区東十条2-5-12
日曜・祝日定休  03-3911-5843
平日: 16:00 - 22:00
土曜: 16:00 - 18:00


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コメント

開店直後に閉店・・。それほどまでの人気店とは。。。
こりゃあ八時ごろのこのこ行った僕が入れるわけがありませんね。
それだけの人気、いつか舌で実感してみたいです!

ところで今日はいつもと文体が違いますね。
心境の変化ですか?(笑)

投稿: 酒徒 | 2007/03/14 22:26

うひゃっ!確かに読み返してみると所々なんか気持ち悪いですね。
どうしたんだろう、僕。。。
多分埼玉屋に関してはこんなテンションなんだと思います^^
次の記事からは戻りますので!

横のおじさんの話では平日はもう少し余裕があり、自分で好きなものが注文できると言っていました。
その点は、僕も気になったんですよね~。
あの調子でネタを出していくと言うことは、土曜は焼かれるものも出される順番もオヤジさんに決められてしまうということになります。
その事自体に疑問を感じる人も多いことでしょう。

しかし、あの人の多さでは確かにこの遣り方じゃないと店が回らないと感じました。
平日にも改めて行ってみたいです。
味は抜群ですよ!

投稿: 酒天童子 | 2007/03/15 00:18

美味しいもつ焼き屋を検索していてこちらに来ました。
もう読んでるうちにヨダレが・・・
美味しそうですね~

もしまだでしたら、松戸の勘助にも行ってみてください。
やきとん、刺し、自家製のフワ入り煮込み等、爆美味ですので。
当然、ホッピーもありますよ!

でも、埼玉屋、絶対行きたいんですが
直帰が駄目な我が社では、半休するしかない・・(笑


投稿: やきとん大好き | 2009/03/10 19:17

情報ありがとうございます!

埼玉屋は半休取ってでも行く価値のある味です。
帰りは斉藤酒場で決まりですね!

投稿: 酒天童子 | 2009/03/11 22:58

酒天童子さん、初めまして!

自分はここ最近、大衆酒場巡りにハマリまして
この数週間で何店かを回りました。

更に良い店を…と検索で『やきとん 赤羽』としたところ
こちらに辿り着きました。

ちなみに埼玉屋さんですが
たまたま、一昨日行ってました!

今日こちらのブログを知り、このレビューを拝見し
何か共感を持てた気分です(笑)

またちょくちょく覗かせていただきますね。

投稿: tim | 2009/06/01 11:47

都内を、いや、日本をいろいろと回ってみても、ここのもつ焼きほどのレベルに達する店はなかなか無いと思いますよ。
他と比較しつつ「埼玉屋」のレベルをはかるのも良し。
もう、屈服してしまうのも良しです^^

投稿: 酒天童子 | 2009/06/11 22:24

東十条に住んでいながら、埼玉屋に今日始めて行ってきました。埼玉屋は立て直しで昨年から半年ほど店を休んでいました。6月の初めに新規開店。今日はたまたま6時ごろに帰ったので寄ってみたのです。驚くなかれ、誰も並んでいませんでした。すぐに入れたのです。
初心者の悲しさ、注文をしたら親父さんから「この店始めてだね」って見破られてしまいました。そしたらカウンターが空いたら、そちらに移るように言われて。それから親父さんの蘊蓄の聞きながら、美味しいもつ焼きが次から次へ(実は焼き場が親父さん一人なので、すぐに出てくるわけではありません。ひたすら順番を待つのです)。これが口にすると、これまでのもつ焼きとは大違い。臭みもなく、生でも食べられるくらい。タンは、噛むと押し返して来る位歯ごたえがあります。それだけ新鮮なのでしょう。生野菜を食べながら、舌についた味を調整します。もちろん生ホッピーで洗い流すことも。飲みもの4杯、もつ焼き17本、生野菜2名分で五千円弱。肉の質を考えると十分なコストパフォーマンスです。待たずに座れたのはラッキーで、親父さん「今日は暇で暇で」と言ってましたが、席は満席でした。そのうち並ぶ人もいて、今日は本当にラッキー。これなら待っても食べたいと思いました。

投稿: くらげ | 2010/06/11 21:20

そうでしたか。
それはラッキーでしたね!

僕も先日訪れ、その様子を木曜日にアップする予定です。
またのぞいてみてください!

投稿: 童子 | 2010/06/13 11:36

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