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鰻  カブト (思い出横丁 新宿)

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山梨の友人が出張で出てくるも19時発の西口からのバスで帰らなければならないと言う。
しかし、久しぶりなので少しでも飲みたいと16時に待ち合わせた僕ら。

こりゃ~立地から言って「焼き鳥横丁」か「思い出横丁(通称しょんべん横丁)」で飲むしかない。元祖酎ハイボールを謳う「焼き鳥横丁」の「きくや」を覘くが、なぜか今日はまだ開いていない。

ということで前に一度来ている、その先の「安兵衛」へ!
白い木のカウンターが年季を見せるこのお店。
こだわりは、毎日築地から仕入れている鮮魚だ。
しかし、この店こんなに高かったかな?

刺身は各種700円くらい、日本酒は十四代を多種揃えてあり、他にも一ノ蔵、美少年、銀盤、梅錦などもあるがどれも横丁の相場より少し高い。

酎ハイ、焼酎も100円くらいずつ高い印象を受けた。
まあ、僕がせこいだけかな。店は仕事帰りのサラリーマンで賑わっている。
ただ座ってから2時間くらい経った時に「こういった店は一応2時間が決まりだからね。」といまいち注文の進んでいない僕らに帰る様促すのはいかがなものだろう。
分かっちゃいるけど、6時過ぎに河岸変えるのもきついんだよね。。

仕方ないので、少し早めに友人をバス停に送り、僕は「しょんべん横丁」に戻ってきた。
だって全っっ然飲み足りないんだもの。。

ということでやってきたのは、鰻焼きで有名な「カブト」!
ちょうど一席空いた所へ「すっ。」っと滑り込んだ。

鰻一筋、創業昭和28年を謳う「カブト」!

焼き場の真上の電球は、創業以来50年以上も舞い上がる煙とウナギの脂にさらされ、電球の笠はまるで「兜」の様に変形している。

横の常連客は、キンミヤのコップ酒に醤油さしから梅シロップを注いでいる。
毎日、変わらぬ光景が今日もここにあるのであろう。。

焼きは、えり(頭)3本 360円 ひれ 2本 240円 肝 230円 れば 230円 一口蒲焼 250円 一通り(7本)1150円などなど。

その日のあるもの次第で中身は変わっちゃうけど、満腹でなければ「一通り」が良い。
オヤジさんもこれを勧めてくる。まあ店としては当然か。。

僕の時は、えり(頭)が3本、肝が2本、蒲焼が2本であった。

「酒は?」
「日本酒(360円)を燗で下さい。」
「熱いの?」
「できれば上燗くらいで。」

やかんを火にかけて丁度温めるところだったので、温度のわがままが言えた。
だって飛びっきり熱いと鰻の味が分かんなくなっちゃうもんね。
すっすと飲める上燗くらいが、心地よい。

カッ。っと目の前にコップが置かれ、やかんで注いでくれる。
この荒々しさがなんとも横丁っぽくて好きだな~。。

えり(頭)は小骨が多くていまいちだったけど、肝は本当に美味いな~。
このなんとも言えない複雑な野蛮な美味さ!
これで飲むお酒は、ほんとに堪らない。

「一通り」で「お酒」を2杯頂いて2000円でおつりの来る手軽さ!
たまにスーパーで「鰻」を買って日本酒をやるのが最高の愉しみの僕にとって、この店は気持ちの面でとても贅沢な時間を与えてくれる。

外とを隔てているのは、僕らが背負っている縄暖簾だけ。
だけど不思議と、暖簾の中はたしかに「カブト」だけの雰囲気に包まれている。
屋台のように薄暗い灯りも心地良いここ「カブト」であった。


「新宿」駅から徒歩5分
新宿区西新宿1-2-11 思い出横丁
03-3342-7671 
日曜・祝日定休 
14:00~21:00 

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おでん おせん (鶯谷)

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「おでんも頼んで良いですか~?」
おっ、良いところに目をつけたけど今夜はこの後、連れて行きたいおでん屋があるのよ!
と「鍵屋」を出た僕ら。

言問い通りに出て根津方面に歩くことしばし。。
赤い提灯って遠くからでも良く見えるもんだよな~。。

やってきたのは、鍵屋に負けない佇まいを見せる「おでん おせん」。
昭和33年から始めたらしいが、建物はもっと古そうだ。
連れはあまりの珍しさに携帯で写真を撮っている。

「がらがらがらっ。」

「いらっしゃい!」
カウンターの向こうに赤い和傘模様の暖簾があり、その下におばあちゃんが座っている。
この人が「おせんさん」か~。
5席ほどのカウンターに先客が3人。
うん、今日はツいてるな~。ちょうど2席空いている。

ふ~っ。。とおしぼりで顔を拭きメニューを探すも見当たらないので、尋ねてみる。
「すみません、お酒は何がおいてありますか?」
「日本酒、焼酎、ビール、なんでもあるよ。ビールならそこから勝手に出して飲んどくれ。」
と僕らの後ろの冷蔵庫を指差す。

「食べ物はおでんしかないよ。」
「もちろんです!おでんが食べたくて来ましたから。」
「あら嬉しいね~。そいじゃあたしが取ってあげようかね~。」
と言うとおせんさんは立ち上がり、カウンターの端に置いてある「おでん鍋」のふたを開けた。

「うわ~、なにがあるんですか~?」と連れが駆け寄り、好きなものを注文している。
「たまごと大根下さい。」
「すじ肉は食べないのかい?」
「食べます♪」
「がんもは食べないのかい?」
「食べます♪」
お~い、適当に見繕ってもらって、早く帰ってこ~い!
となにやら楽しそうにやり取りしている連れが微笑ましい。

「日本酒はなんですか?」
「うちは初孫だよ。焼酎は芋もあるよ。」
「じゃあ初孫と芋のお湯割りを下さい。」
と言うと魔法ビンを引き寄せお湯割を作ってくれた。
「はいっ、お酒」
と出してくれたのは、下北沢の「おでん 宮鍵」で出されるのと同じ、僕の好きな初孫の徳利だ。いや~嬉しいな~。

店内は終始5人で酒を飲み続けた。
御歳85歳というこの「おせんさん」。
まさに、「昭和の強い女」というのが全身から滲み出ている。

開店と同時に閉店まで離さないグラスには、足元に置いてある1升ビンから何度酒が足されることか。そして、「おせんさん」は下ネタが大好き。
「酒を飲む場所はこういった話が良いんだよ。暗い話したって仕様がない!」
と言い切る気持ちよさは、旦那さんが芸人だったせいもあるのであろう。

こんな楽しい酒なら毎晩来ちゃうよ!
という常連も少なくないだろう。だって、僕は翌日また行こうかと思いましたもん!
元気なおばあちゃんが店を守る鶯谷の「おせん」。

温かいおでんを摘みつつ笑い声の絶えない店がここにある。


「鶯谷」駅北口から徒歩7分 台東区上野桜木1-14-25
18:00~0:00
火曜、水曜定休
おせんさんの体調によって開いてない日もあります。
2人でおでん7品ほどと酒を3杯くらいずつ飲んで2900円。

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若い子と訪れる老舗 (鍵屋 鶯谷)

すっかり酒にも、雰囲気にも酔ってしまった「神谷酒場」。
そろそろ「鶯谷」へ行かなければ。。

帰り道に「喜多屋酒店」を通ると、サラリーマンのおじ様方3人が缶ビールを飲んでいる。
いいな~、その後日本酒をきゅっと飲むんだろうな~。。
僕もお邪魔して一緒に飲みたいけど、いかんせん時間がないのよ。。

「初恋屋」には15分ならいれるかなぁ。
「かわはぎ」と酒1杯でご馳走様のコースだ。
「がらがらがらっ。。」
おっ、カウンターが1席だけ空いているぞ!滑り込みセーフか!?

「こちらへどうぞ!」女将さんが通してくれる。
「おい、そこはダメだろ!!」とカウンターの中からご主人。
「すみません。満席なんですよ。。」
が~~ん、恐らく横にいた人の連れが遅れているのであろう。
この日は恋が実りませんでした。。

気を取り直してやってきた「鶯谷」。
「老舗居酒屋に行ってみたいんです~。」と言って来た若い子を連れて向かうは、もちろん「鍵屋」!

なんだかんだで平日に来るのは、まだ2度目だな~。いつも土曜の夜だもんな~。。
怪しいラブホ街を横目に歩き出した僕ら。連れの子もなんとも不安そうな顔をしている。

しかし、「鍵屋」前に着くと「うわ~~♪」と彼女。
「ありがとう存じました。」女将さんの声と同時に3人のおじ様が出てきた。

ここも、辺りの暗さと店内の明るさのギャップがなんともホッとさせてくれるんだよな~。
暖簾をくぐると、小上がりのテーブル席とカウンターが2つ空いていた。
小上がりから店内の全体を眺めるのも良いが、老舗が初めてなら尚更カウンターに座らせたい。

「かばんはあっちに置くと良いよ!」
まるで1千万円入っているかのように大事に抱えてる連れに、隣のおじ様から助言を頂いた。
やっぱり、20代半ばの子がいると目立つものだな、ここでは。

まずは、ビールをもらい「鴨焼き」と「くりから」を頼んだ。
「とくとくとくとく~~っ。。。」
鰻の焼ける匂いを肴に一気に飲み干す。
く~~っ、たまんね~!

どうだい、この分厚いカウンターは!ぐうの音も出まい!!
「うわ~、これはなんですか~?」
おっ、よく気がついたじゃないか!
「これは銅でできたお酒を温めるもので、中で沸かしたお湯で湯煎してるんだよ~。」
「へ~~~っ☆」
うんうん、いいなぁ。たまにはこういうの。

「はい!鴨焼き。」
いや~相変わらず美味そうだ!
鴨は脂が垂れるほどジューシーでネギはほのかに焦がされている。
これを一緒に頬張ったら、顔が緩む緩む。

「はい!くりから。」
串に巻きつく様に刺された鰻。
七味を「ちょちょっ」とかけて頂く。
「う~~ん!美味しいです~!」
そうだろう、そうだろう!

ここで、さっきから連れが気になっている燗付け器のお酒に変え、肴もなにか温かいものを頼むことに。
今日は、春とは思えないほど寒かった。

「おっ、まだ湯豆腐があるのか!う~ん、鳥かわ鍋、鳥もつ鍋もいいな~。どうする?」
「もつでお願いします!」
う~ん、さすが博多っ子。
「オヤジさん、甘いの(櫻正宗)と鳥もつ鍋!」
「はいよ~。。」

博多の「もつ鍋」は味噌や塩仕立てだが、醤油仕立てのここのは優しい味だ。
こんにゃくや玉ねぎが甘く仕上がり、鳥のもつは歯ごたえもぷりぷり!

日本酒は普段ほとんど飲まず、焼酎党の連れ。
しかし、この日は赤い縁取りのお猪口で「甘いの」を頂き、「お正月の味がします♪」と頬を染めていたのであった。

JR「鶯谷」駅から徒歩5分  台東区根岸3-6-23  03ー3872ー2227
営業時間/17時~21時
定休日/日曜・祝日

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神谷酒場 (田端)

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駅からの甘い誘惑に何度も負けそうになりながら、ついに辿り着いた「神谷酒場」。
う~ん、なんとも言えない佇まいだ。。
縄暖簾の向こうは曇りガラス。
そのガラスの中は、どんな空間が広がっているのか。意を決して戸を開けた。

「がらがらがらっ。。」

うわ~。。まだこんな酒場が都内に残っていたんだ~。。
説明するのがなんとも難しいが、まさに「ここに相応しい」と思わされた。
もちろん、周りの建物なんかとのギャップはあるのだが。。
それは、ここまで15分歩いてこの街を見てきたからこそ、こう感じるのだろうな。

雰囲気としては僕が知る限り、横浜野毛の「武蔵屋」に似ている。
決して敷居の高くない、昔から地元の人に愛されている大衆的な雰囲気だ。

10人ほどが座れる変形L字型のカウンター。
そこには、開店と同時に入ったと思われる一人の粋なおじ様がいらっしゃった。
僕は優しく迎えてくれた女将さんの前に腰を下ろした。

このカウンターも年季入ってるな~。まるで月島の「岸田屋」のようだ。
触り心地はそこらの女性じゃ太刀打ちできないほど滑らかだ。
カウンターフェチの僕としては、思わずじっくりと撫でてしまう。

女将さんも僕の怪しさに怪訝な顔をしている。
慌てて「黒ラベルの小瓶」を頼んだ。

「とくとくとく~~っ。。」と注いだグラスをじっくりじっくりと頂いた。
ぷは~~っ!うまいっ!!

グラスを置くと改めてその存在感の大きさに気づかされる。
これが「木製の冷蔵庫」かぁ。。。

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高さ130cm 幅1mほどの立派なガタイにイカツイ鍵がいくつもついている。
今ではこの冷蔵庫は使っていないが、まだ氷屋がいた60年代までは使っていたのだそう。
「Always 3丁目の夕日」でしか見たことの無い、このタイプの冷蔵庫。
僕世代の人には目新しく映るに違いない。

う~ん、その他にも店内、至る所に見とれてしまうな~。。
ここは、昭和7年からお店をやっているそうだが、建物は戦争で焼けてしまったため建て替えたのだそう。それにしても築60年以上。途方も無い年月である。

さて、ここは「デンキブラン」で有名な「神谷バー」から、先代が暖簾分けを許されたお店。
ひとつ名物の「デンキハイボール」を頼んでみよう。
摘みは「アジフライ」と迷ったあげく「煮込み」を注文した。

すると、僕のカウンターに赤いチョークで1本線が引かれた。
なるほど。これが伝票代わりか。

摘みは「刺身」「ブツ切」「串カツ」「アジフライ」「ししゃも」「煮込み」「ウヰンナー」などが300円~600円。この「ウヰンナー」って書き方がいいじゃない!
品書きがチョークで書いてある黒板も良い感じなんだわ~。。

酒はデンキハイボール、焼酎ハイボール、焼酎ライムハイ、大ビール、小ビール、ウイスキハイ、黒ビール、泡盛、ハチブド酒などが300円くらい。

隣の粋なおじ様は「串カツ」に「酎ハイ」でゴッキュゴキュやってますわ!
どうやら職人さんらしく、先代の頃は朝から飲みに来ていたのだそう。

「朝から飲んじゃうとダルくて仕事にならね~んだわ。」
なんて言いながら粋なシャツをバリッと着てるおじ様。カッコええわ~!

本当はそろそろさっきの「初恋屋」に行かないと時間がないんだけど、女将さんやこのおじ様とのお話が面白くて、ついつい僕も「酎ハイ」を追加。
今度は白いチョークをぴっと引かれ、改めて店内を見渡すと「神谷商店」と名の入った半纏が目に入った。

先代が「神谷バー」で修行していた時に、店のユニフォームとして着ていたそうで、なんとも言えない歴史を放っている。
度肝を抜かれるほどおっきなテレビが小上がりに構えているのは僕としては残念だが、また一つこうした酒場と出会えたことに心から感謝した、ここ「神谷酒場」であった。


北区田端新町2-25-1
03-3800-8189
日曜日定休 
16:30~24:00

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初恋屋、喜多屋酒店 (田端)

初めて降り立った「田端」。
今日は夜に「鶯谷」で待ち合わせがあるのだが、仕事が早く終わったのでその前にちょっとぶらりとしよう。

今日のお目当ては、駅から15分ほど歩いたところにある「神谷酒場」。
16:30から開いてるとのことなので、まずはそこへと向かう。

駅から高架下に歩くこと3分、ここも良さそうな「初恋屋」。

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なんてったって名前がいいじゃない!

新鮮な刺身が評判なこの店も、長年この地で愛され続け、6時過ぎには一杯になるのだとか。
店頭に書いてある「本日の品書き」に目をやると「黒ソイ刺し 450円」や「かわはぎ 600円」など、なんとも心躍るものが目に入る。
う~む、こりゃ、是非後で来たいな!

「初恋屋」の角を曲がり少し行くと、思わず目が釘付けになった。

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「喜多屋酒店」。
まるで井筒監督の「パッチギ」の中でオダギリジョー扮する酒屋が60年代に開いていたような懐かしさ。
いや~これこそ、この前「立ち飲み」のところで僕が書いた、昔スタイルの「立ち飲み屋」だ!
夕暮れ時に目にするこの光景。
まるで時間が止まっているようだ。

これはまずはここで今夜は口開けだ!
「すみませ~ん、一杯飲ませてもらえますか。」

奥で机に座り、伝票整理をしていた店主に声をかける。
「あ~~、まだやってないんだよね~。」

ん?店は開いていても飲ます時間は決まっているのか。夏なんか昼から冷や酒を「キュッ!」っとやりにくる客だっているだろうに。

「何時からですか?」
「5時過ぎくらいからかな~。」

なんだよ、今もう5時前じゃん。ちゅ~~っと立って、ちゅ~~っと注いでくれればいいじゃん。
だ~れもいない夕暮れ時にこんな空間で酒が飲めたらな~。と後ろ髪引かれつつ店を後にした。
品揃えは「浦霞」「〆張鶴」「越乃白梅」などが250円からで泡盛は甕で置いてあった。

いや~この時点で早くもすっごくテンション上がってますわ~!
東京もまだまだ面白いところが一杯あるな~。

さてさて、当初の予定通りまずは「神谷酒場」に直行だ。
ここは未だに木で造られた冷蔵庫が置いてあるらしい。
浅草の「神谷バー」から暖簾分けを許されたこの酒場。

そこにはどんな空間が広がっているのだろう。。


「初恋屋」
田端駅から徒歩3分
北区東田端1-12-1
03-3800-8278
17:00~ 土日祝休み


「喜多屋酒店」
田端駅から徒歩4分
北区東田端1-12-23
03-3893-2540
17:00~19:30 土日祝休み

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桜と喧嘩した夜。

先日、友人宅に呼ばれ美味しい料理と美味しいお酒でもてなしてもらい、ご機嫌で家路に着いた。
しかし、僕はなぜか飲み足らず、1升瓶とお猪口と蝋燭を持って近所の公園へと再び出かけた。

深夜1時。
誰もいない静寂の中、夜桜を見ながら晩酌を始めた。
酒は先日頂いた「滝自慢 滝水流(はやせ) 純米」。

丸っこく、背丈の低い蝋燭の火が春の夜風に時々揺れている。
ふと桜を見上げた。

なんて美しいのだろう。。
なんて完璧なんだろう。。

僕はこの完璧な美しさがなんとも癇に障った。
「早く散っちまえ馬鹿やろー!」

桜の誇らしさはまさに自分を映す鏡。
今の自分は咲けていないのだな~。。。

そんな気分になり長くは飲んでいられなかった「夜桜飲み」であったが、季節と対話できた貴重な時間だった。
今年は、雨が多かった割りに散らずに良くがんばったものだ。

この気持ち忘れるべからず。
今年も酒と季節と話しながら精進していきたい。

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真昼間からカッ喰らう! (吉祥寺)

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つい先日、昼の1時に待ち合わせをして酒を飲み始めた。
場所は、吉祥寺。店は「いせや」。

平日の1時にして、ほぼ満席ってどうなってるんだよ、吉祥寺!
店の中は真っ二つに別れ、年配の人か学生しかいない。
僕らも堅気には見られてないだろうな~。。
実際、この日飲んだ友も画家とミュージシャン。

しかし、そんな背徳的な気分が心地良いのが昼飲みの醍醐味だ。
この感覚に麻痺してしまったら、人生は終わってしまう。

世知辛い世の中を考えるよりも、まずは酒を頼もう。
僕は酎ハイのお湯割りだ。
天気が良ければ花見をしようと意気込んでいたのだが、この日の氷雨には参った。。

串焼きを5種類ほどと、「モツ煮」と「から揚げ」。そして、やっぱり外せないのが「シュウマイ」である。

まずはすぐに「シュウマイ」が来た。
これを箸で割って喰う瞬間がたまらなくて「いせや」に来てしまう人も少なくなかろう。

入り口近くに通されたため、友人は寒さを訴え始めた。
奥に空いてる席があるので、女性の店員さんに「席を移りたい。」と伝えるが、敢え無く却下。

「ここはサービスが売り物じゃないからね。。」と友も納得気味だ。
それにしても冷たい目だった。ある意味ナイスだよ、お姉ちゃん!

夕方になったのでいつもの「浜やん」に流れる。
僕と画家の友人はちょくちょく別口で来ていたので、共に来店したこの日はマスターの機嫌もいつも以上に上々だ。

すぐさま八丈焼酎「黒潮」を入れ、お湯割をつくる。
いや~この日は本当に寒かった。
まあ、暖冬だったからこんな置き土産も全然ありだ。
酒飲みには寒さも時には大切な友となる。

この後は、いつもの「島寿司」や「大根煮」を肴に閉店まで男談義。
下世話な話が咲いてしまい、今となっては恥ずかしい。

まっ、たまには良いだろう。。


「いせや公園店」
「吉祥寺」駅より徒歩5分
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-15-8  0422-43-2806 
定休 月曜

「八丈島料理 浜やん」
中央線、井の頭線「吉祥寺駅」から徒歩7分 東急デパート脇入り50メートル
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-8-1  0422-22-0422
定休日 電話で確認してください。
18:00~23:00くらい

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春の江戸一 (大塚)

土曜日に公開した「ブラッド・ダイアモンド」を観た後、僕は大塚にやって来た。
タイミングが合えば、「鍵屋」に連れて行きたい子がいたのだが、桜散る。
今宵も独り酒になりそうだ。

「がらがらがらっ!」

いや~何度来ても、外から見る薄暗さと中に入った時の温かい灯りのギャップが心地良いな~。。
土曜7時の江戸一は、7割ほどの客入り。
僕は、入って左奥の「大女将」に近い席に通された。
「大女将」に近いこの辺りの席は常連が多く、今夜も世間話を交わしている。

僕はまず「エビスの小瓶」をもらって喉を潤した。
突き刺しの「梅」がなんとも爽やかで上品な味だ。

そして、今宵の品書きに目をやると、そこにも春の風が吹いていた。
「のれそれ」「ほたるいか」「赤貝」「とり貝」「かつお」「山うど」「ふきのとう」などなど。。

いや~すべていいじゃないですか!
少々迷いながらも、まずは「鯨刺し」を頼んだ。
酒は「鶴の友」の冷や(常温)。

分厚く切られた鯨を生姜と共に頂く。
う~ん、しっとり味濃い赤身が美味いな~。
いつもは燗でもらう「鶴の友」もしっとりと美味い!

江戸一の刺身はほんとにいつも美味いよな~。
ということで、もう一つ目を付けていた「黒鯛刺し」を頼む。
いや~チヌ(黒鯛)が喰えるなんてこの上ない喜びだ。
ここで酒を燗にしてもらう。

上品に少し黄色かかった白身が美しい。。
このきめ細かい、しっとりとした「黒鯛」。
まずは、なにも付けずに頂く。

う~~ん、鯛の甘みと天然特有の泥臭いような芳醇な香り。
これで頂く「鶴の友」はまさに極上。

いや~幸せだな。。
春万歳!!

〆にもう一つ春を感じて席を立とう。と頼んだ「焼き魚」。
今日は「鮭」や「にしん」などの中から「鰆 さわら」を選んだ。

魚偏に春と書いて「さわら」。
「にしん」も春を告げる魚と書くので、一瞬迷ったが気分は「さわら」だ。

ふっくら焼きあがった「さわら」にレモンを絞って、醤油を垂らした「おろし」と共に頂く。
酒は「銀嶺 立山」の冷や。

「さわら」の溢れる脂をレモンと「おろし」でさっぱり包み込み、最後に「立山」で洗い流す。
く~~っ、こりゃたまんねぇ。。

季節ごとに旬な肴を供してくれる大塚の「江戸一」。
極上の酒と肴に今宵も打った、舌鼓。


JR「大塚」駅より徒歩2分   03-3945-3032
豊島区南大塚2-45  
平日 17:00~22:00
土曜 16:30~21:30
日曜定休

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お花見

今年のお花見は全国的に天気に恵まれず、その中でも唯一晴天だった1日は天からの贈り物のように感じた。
僕は、以前通っていた居酒屋の板さん主催のお花見に参加してきた。

もう7年も昔になるが、当時「かわはぎ刺身 肝つき」や「赤貝」、「すずき」に「縞鯵」などを500円~700円で出してくれていた、この板さんのお店。
4年前に閉められてしまったのだが、今にして思えば「あの価格であの量と質は考えられなかったな。」と惜しい気持ちがこみ上げてくる。

実は、その後この板さんが自分の店を出す計画を「調布」で立てていた。
僕の居酒屋行脚の目的の中には、色々と良い店を回って感じてきた点を伝え、少しでも生かしてもらえれば!という気持ちが含まれていた。

しかし、目指す店造りの条件に合う物件がなかなか見つからず、計画は暗礁に乗り上げていた。
この先30年はそこでやっていくのだ。という覚悟と理想と妥協と。。
この4年、そんな葛藤を身近で見させてもらって、「店を開く」ということの難しさを実感させてもらった。

この日、花見に集まったのもその居酒屋でつながり、新しい店の開店を心待ちにしている面子だった。
そんな中、板さんの高校からの友人である酒屋さんが差し入れてくれたのがこの1本。

三重の「滝自慢 滝流水 (はやせ) 純米」である。

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ほのかに染まったお酒の色が、桜の色にも映えてなんとも春を感じさせてくれる。
やはりいいな~。。春は。。

夜は、河岸を変えて鉄板焼き屋で飲んだ後、板さんのおうちで「英勲 純米大吟醸 一吟」を頂き、春の夜は優しく更けていった。

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