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さいき (恵比寿)

Dsc04045


久しぶりに身震いする本物の居酒屋と出逢った。

その店は「さいき」。。。
恵比寿という華やかな場所にありながら、ひっそりとしたその佇まいは毎夜、酒飲みを優しく誘う。

暖簾をくぐると店内は優しい仄暗さに包まれている。
そう!僕はこの灯りの具合に「飛びぬけた」感覚を味わったのである。

共通しているのは神楽坂の「伊勢藤」。
このなんとも言えない、時間がわからなくなってしまう感覚。
こればっかりは、ここでいくら力説しても行ってもらわなければ伝わらないであろう。

入って左にL字のカウンター。右にテーブル。
入り口近くのカウンターにはご主人を囲むように今夜も常連が頬を染めている。

僕は、そんな席から一番遠い席に腰を下ろし、その光景にしばし見とれていた。
僕の前には、カウンター越しに流しがあり、2人の若いお姉ちゃんが洗いものをしたり、お通しをよそったりしている。

この光景に頭に蘇る横浜野毛の「武蔵屋」。
女将さんたち、そして2人の若いお姉ちゃんは元気かな。。などと想い馳せた。

そこへ出された3品のお通し。
「小松菜のおひたし」は爽やかで、「大根煮」は滲み込んだベーコンの味が優しく、「鰹のたたき」はネギとニンニクが絶妙に美味い!

予め、酒に合う様に考えられた、これらのお通し。。
こんなところまで「伊勢藤」と重なるな~。。

しかし、この店の素晴らしさは本当に群を抜いている。
なにが「ものさし」になっているかというと、それは僕の見る目なのだが、心底この店が気に入ってしまったのだ。いわゆる、「一目惚れ」である。

店の雰囲気も好きなのだが、それを作り出しているオヤジさんの人柄がこれまた良い。
カウンターで常連に囲まれて話している姿は、本当に楽しそう。

まるで同窓会で幼馴染たちと語るような心を開いた語りかけなのだ。

そして、そんな常連の客層も面白い。
僕以外はみなさん、60歳は超えてらっしゃるだろう、おじ様方。
もちろん、相応の酒品をお持ちなのだが、どこか大衆酒場の雰囲気もお持ちなのだ。

この辺りもオヤジさんの人柄がつくりだした雰囲気なのだろうな。

「お新香ちょうだい。」
6:55に後ろのテーブルからこんな声があがった。
「7:00まで待ってちょうだい。」
厨房からこんな声が返ってくる。

そして、7:00過ぎに後ろのテーブルに届いた「お新香」。
「う~~ん、やっぱ漬かり具合が違うね~!」
なんて言ってる。

この辺りが実に気持ち良いんだよな~。。
僕は、背中で味わってますよ~。。

料理も酒も、なにもかもが美味いのだが、もうこれ以上書く必要はない。

恵比寿の「さいき」。
僕に、居酒屋巡りの可能性を感じさせると同時に、最後をも感じさせたこの店。
知り尽くした先にあるのは、この店なのかもしれない。

Dsc04034

JR「恵比寿」駅から徒歩2分
渋谷区恵比寿西1-7-12  03-3461-3367
土曜、日曜、祝日定休
17:00~24:00


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