おでん 江戸源 (銀座)

Dsc03302


以前から来たかった銀座のおでん屋 「江戸源」。
昭和30年創業のこの店は、元は芸者の置屋だったそうで、さっきの「秩父錦」とはまた違った趣きある佇まいだ。

「季節料理」と文字の入った提灯の灯りが優しく誘う。
入り口が開けっ放しになっているのも、初夏が近づいてきた証拠かな。

入るとすぐのところに椅子に座した大女将がいらっしゃった。
とうに80歳は超えていそうな大女将。志村けんのように腰が曲がってしまっているのだが、それでもカウンターまで案内してくれる姿に癒される。

8席ばかりのカウンターには3人組が2組。
僕が座ろうとすると、1組のおじ様方が端につめてくれた。
「あっ、ありがとうございます。」
「いや~いいんだよ~。。」
と少しばかり酔った口調で返してくれる。

こんな客層なのも銀座という場所柄もあるが、おそらく大女将の人柄が客の酒品を創っているのだろう。大塚「江戸一」のような客の品を感じた。

素晴らしく古めかしい店内は、至る所にその良さが見える。

簡単に泥棒入られちゃうだろうな。と思わせる木枠の窓や、客がひじを突くと軽くしなるカウンター。トイレも1階は男性用のみというのも「虎ノ門 升本」以来見ていないスタイルだ。

カウンターのうしろには、10人ほど座れるテーブル席が一つだけ。
2階が座敷になっているものと思われるが、上がっていないので様子は分からない。
かつて芸者の置屋だったというこの建物なのだから、2階も見ておけば良かったな。と今にして思うが、カウンターに座っているときは、1階の雰囲気だけで満たされてしまったのだ。またの機会にするとしよう。

まずは、燗酒を頂き「先付け」の2品を摘んだ。
供されたのは、まさに「先付け」と呼ぶに相応しいものだった。

1品目の奴っこには、細切りの紫蘇とおろした生姜が乗せられ、もう1品には里芋と桜海老、それにレモンを挟んで鮟肝が添えられている。
里芋の優しい甘みと桜海老の香ばしさ、そしてレモンでサッパリさせても濃厚な鮟肝。
こりゃ~燗酒がゆっくり飲めるな~。。。

もうこれだけで心は満たされてしまったのだが、せっかくなので「おでん」も頂こう。
ここは1品150円で出している。
銀座でおでんが150円で食べられるというのだから、これは嬉しい。

おでんだねは、牛スジ、大根、ハンペン、いわしつみれ、ロールキャベツ、がんもどき、さつまあげ、さといも、じゃがいも、などなど。

カウンターの中では、白衣に帽子をパリッときかせたご主人がダシ汁を足しながらカウンターの客によそってくれる。

「大根とがんも下さい。」

う~ん、上品なダシが滲みてて、このお店の雰囲気や燗酒と一層合うな~。。
「季節料理」ということなので、他にも刺身や旬な肴があったのだが、それは次の機会にしよう。

銀座という街が思わず好きになってしまう、ここ「江戸源」であった。

Dsc03305

中央区銀座7-2-10
03-3571-1467
17:30~22:00
日祝定休

| コメント (2) | トラックバック (0)

酒蔵 秩父錦 (銀座)

Dsc03262


銀座~にも~。。あったんだ~♪
とさっきとは違った意味で口ずさんでしまう、見事な店構えを誇る、ここ「秩父錦」。
昭和初期に建てられたこの建物は、かつて「炭」を売っていたという。

銀座という歴史ある街に、いまなおこうした建物が残っているのは嬉しい限りだ。
暖簾からわずかに見えるのは、入ってすぐのカウンターかな?
一見、空いてる席が見当たらないが入ってみよう。

「がらがらがらっ。。」

薄暗い温かな灯りが店内を包む。
カウンターの中にいるおばちゃんに一人と告げると、1席だけ空いていたカウンターに通される。

15人ほどのカウンター、そのうしろにテーブルが4つ、奥に小上がりが広がっている。
平日6時にしてほぼ満席の店内。
仕事帰りのサラリーマンが多いが、あきらかに80を超えてそうな老人の集団がテーブル席で派手に飲んでるのは、なんか銀座らしいな~。。

「秩父錦」は1749年創業の「矢尾本店」にて250年以上も造り続けられている酒だ。
寒造り、純米、辛口などが2合で700円ほど。
まずは、純米を2合、そして「ほうぼう刺し」を頼んだ。

Dsc03274

ここの名物は、ほとんどの客が頼んでいる「紙カツ 750円」。
わらじ大の大きさのカツに自家製ごま味噌ダレで食べているようだ。
僕は一人なので、とても頼めず、目で楽しませてもらった。

黒板に記されたこの日のメニューには「ひらめ」「ほうぼう」「あいなめ」「かつお」「飛び魚」などの刺身が650円~800円。
他には、短冊に「自家製さつま揚げ」や「どじょうのから揚げ」など嬉しいものが連なっている。

一人の客は少なく、カウンターは2人で、テーブルや小上がりは数人で思い思いに酒を傾けている。
酒は「秩父錦」1本だが、この店内でこの徳利を傾けられる喜びは、この店でしか味わえない。

Dsc03275


中央区銀座2-13-14
03-3541-4777
17:00~22:30
土、日、祝日定休

| コメント (4) | トラックバック (0)

三州屋 銀座店 (銀座)

Dsc03270

銀座~にも~♪あったんだ~。。。
なんて福山を口ずさみたくなる大衆割烹、それが三州屋 銀座店!
最初は2丁目の銀座店を目指していたのだが、どうやら1丁目店に入ってしまったようだ。
まあ、良しとしよう!

高級なイメージがある銀座だが、大通りから1本裏道に入ってしまえば、わりかし大衆的な店が目に付くものである。そんな中の1軒、三州屋の扉を開けた。

「がらがらがらっ!」

カウンターはなく、10人掛けのテーブルが3つに6人掛けのテーブルが3つ。
虎ノ門 升本のように、相席あたりまえの店内が逆に心地良い。

いや~この小じんまりとした空間は落ち着くな~。。
と浸っているとお通しを持っておばちゃんが駆け寄ってきた。

「なんにする~?」
「刺身は、今日全部あるんですか?」
「ごめんなさいね。ホタルイカだけ入ってこなかったのよ。あとは全部あるわよ。」

鯛、縞鯵、鰹、かんぱち、鯵、赤貝、〆鯖などが600円~1200円。
う~ん、時期的には鰹か。鯛と赤貝はギリギリかな。
と考えた挙句、値段的に〆鯖を頼んだ。だってこんな時期的に難しい時に1000円以上も出せませんよ。。

なんてのっけからセコさ炸裂だが、刺身以外は本当に大衆的なお値段。
50種を超える短冊には、鮎、穴子、おこぜ、鰈、どじょう、金目、さざえ、などが煮付け、から揚げ、塩焼きなどで楽しめる。

なんだか魚三に来たような高揚感だな~♪
中でも、「青柳ぬた」が目を惹いた。
あとで頼もうかな。

そこに来ました、「〆鯖」!

Dsc03269


いや~美しい!量もなかなかではないか。
まずは、黒ラベルを「とくとくとくっ。。」っと注ぎ、ゴキュッと飲み干した。

若い頃は「とりあえず生!」なんて叫んでたけど、なんで瓶ビールという選択肢が無かったのであろうか。。こんな愉しいものを。。

こういう愉しみを知ってしまうと歳をとるのも、まんざら嫌でもないなと思えてくる。
来月には、ついに三十路になります、私。

まあ、そんなことより「〆鯖」美味いわ!
生姜とおろしが添えられて、どっちで頂いても新鮮な鯖を引き立ててくれる。

隣のおじ様方の酒が空くと、すかさず女将さんが「次なんにする~?」と声をかける。
「そうだな~。。じゃあ芋をボトルでもらおうか!」なんて具合に話が進んでいく。
決して、押し付けではない声の掛け方が気持ち良い。

隣の空いた皿を下げる時には、僕の瓶ビールの残り具合に目線をおとす。
う~ん、プロだな~。。

三州屋は以前、新橋で入って以来、苦手意識があったんだけど場所によって全然違うんだな~。。他に神田にもあるし今度行ってみることにしよう。

さてさて、次に行きたい店があるので、ここはこれでご馳走様。
店を出て、窓から中の様子を伺うと、なおさらほっとさせてくれた、ここ「三州屋」であった。

中央区銀座1-6-15
03-3561-7718 
11:30~15:00、16:30~22:30(L.O.21:45)
日曜定休

| コメント (2) | トラックバック (0)